鍼灸治療
治療ときくと西洋医学を考えがちですが、予防医学の観点から、鍼やお灸で病気やけがの治療をするわんちゃん・ねこちゃんが多くいます。
年齢などから「手術はちょっと…」と躊躇している方は、ぜひ一度当クリニック院長(鍼灸獣医師 鈴木朝久)にご相談ください。
写真は、鍼治療にトライしている看板犬のモモです。
ちょっと難しい話になりますが、私たち人間と同じように、動物たちの体の表面にも何百という経穴(けいけつ、いわゆる「ツボ」のこと)が存在します。その経穴は経絡(けいらく)上にあります。
経絡とは臓器と体の表面をつないで全身に分布している通路であり、この経絡に沿って「気」と呼ばれるエネルギーが人間にも動物にも流れています。
東洋医学では、「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」がバランスよく正常に流れているときは健康ですが、「気」「血」「水」のバランスが崩れ、流れが滞ると病気が発生すると考えます。
鍼灸治療では経穴を刺激することで、「気」「血」「水」を調節し、本来持っている自然治癒力を高め、健康へと導くものです。
鍼灸で経穴を刺激すると、神経系が刺激され鎮痛物質や脳内ホルモンが生成され痛みが和らいだり、免疫力を上げる作用があることがわかっています。
膝や腰などの関節炎や椎間板ヘルニアなどの神経疾患、手術後のリハビリなどは、特におすすめします。
またシニア犬の健康管理として免疫力の向上が期待できます。
鍼はワクチン接種時に用いる針よりもかなり細いものなので、ほとんどのわんちゃんやねこちゃんは、嫌がることなく鍼灸治療を受診しています。
当院の鍼灸治療は、お灸と鍼だけではなく、オイルマッサージを組み合わせた独自のものです。
鍼灸の効果で身体中があたたまり、さらにオイルマッサージで持続させます。
全ての行程で1時間程度。じっくりと動物たちの身体と向き合って、彼らの自己治癒能力を引き出していきます。